擬奇神社 社務所 - ノウハウ
ノウハウ面の所をちょっと書いてみます。
連絡方法
さくらインターネットのスタンダードプラン以上はMLを作成できますので、一斉メール配信用のMLを作ってみました。
メールアドレスに名前が入っている等の理由により、参加者にもアドレスを知られたくない場合があります。
かといって参加者からMLへのメールを弾くと、今度は配信したメールに返信するとエラーになってしまいます。
この両方の問題を回避するために、さくらのコントロールパネル→「メーリングリストの設定」から以下のように設定しました。
- 管理者メールアドレス → 自分のメールアドレスにする
- メーリングリストメンバーの編集 → 参加者を「メール配信のみ」で追加する
- メーリングリストの動作を設定→詳細表示
投稿の制限:「投稿可能になっている人のみ」
メールによる管理:「しない」
メールの容量制限:「16K」あるいは「32K」
メールコマンドの制限:全てチェックを入れる
過去記事の保存:「保存しない」
それから更に From行 と In-Reply-To行 を変更するためには、~/fml/spool/ml/メーリングリスト名/config.ph の最後に Perl スクリプトを書く必要があります。
From行 を MLのアドレス、In-Reply-To 行を管理者のメールアドレスにする設定は以下の通りです。
$SMTP_OPEN_HOOK = q%
$Envelope{'fh:from:'} = $MAIL_LIST;
$Envelope{'fh:reply-to:'} = '管理者のメールアドレス';
%;
From行 を送信者の一部+MLのアドレス、In-Reply-To をMLのアドレスにする設定は以下の通りです。
こちらの設定を使えば、参加者からMLにメールを送れます(一斉配信を使えます)。
$SMTP_OPEN_HOOK = q%
my $envFrom = &MimeDecode($Envelope{'h:From:'});
my $fromName = $From_address;
$fromName =~ s/@.+$//;
$fromName =~ s/\d+$//;
$fromName =~ s/^(\w{5,})[\-\.\_].*$/$1/;
$Envelope{'fh:from:'} = '"[ML] ' . $fromName . '" <' . $MAIL_LIST . '>';
$Envelope{'fh:reply-to:'} = $MAIL_LIST;
%;
ただし「From: と To: が同じで、かつ In-Reply-To: が異なる」という非常に怪しいメールとなりますので、
一度一斉配信した後で届いたかどうかをメンバ一人一人に直接確認する作業が必要となります。
進捗の一元管理と可視化
第一弾はHTMLべた書きでしたが、第二弾ではスプレッドシートを使ってみました。用意するモノは以下の通り。
このページに書いているスクリプトは以下の通り。
date_default_timezone_set('Asia/Tokyo');
require('cdisp-excel.php');
$xls = array('fname'=>'./template/participants-pub.xlsx', 'sheetIndex'=>0);
// 第二引数は 'list'(作者進捗) または 'sheet'(ベタ書き)
print DispExcel($xls,'list');
結果は以下の通りです。変更したスプレッドシートをアップロードすれば、この内容も自動的に追従します。
鈴木 さん
最終更新 |
2015-01-28 |
状況 |
マイルストーン2 |
締切希望 |
7月 |
メディア |
文章 |
分量 |
2万字 |
内容概要 |
前の続き |
田中 さん
最終更新 |
2015-01-27 |
状況 |
マイルストーン1 |
締切希望 |
6月 |
メディア |
漫画 |
内容概要 |
R-18あり |
高橋 さん
もうすこし規模が大きくなってきたり、複数のプロジェクトを平行して進めたい場合などは Trac や Redmine といったプロジェクト管理ツールを導入する方法もありますが、プロジェクトの規模や性質に合わないのでお勧めしません。
pLaTeX処理
文章作品は pLaTeX で処理しています。pLaTeX環境としては、以下の2種類が存在します。
- 阿部紀行氏のTexインストーラ3環境
- Windows環境で、かつWSL(Windows上のLinux環境)を使わない場合はこちら。
- TexLive
- Windows以外、または WSLを使う場合はこちら。texlive-lang-japanese texlive-latex-extra poppler-utils の導入が必要です。
プレーンテキストからHTMLおよびTeX,PDFを作成するための Perl スクリプト を置いています。
- conv_txt2h.pl :プレーンテキスト → HTML 変換
- conv_h2tex.pl :HTML → TeX 変換。さらに PDF を作成
dvipdfmx は左右どちらのページから開始するかを決められない(pdfの定義に無い?)ので、確認するときは注意が必要です。ページの余白から判断するのが確実です。
また、とくにオプションを付けなくても IPAex フォントを埋め込むようです。
登録用の画像処理
登録内容は以下の通り。
- サムネイル
- :100x100
- パッケージ
- :最大 560x420
- サンプル
- :最大1020×1360(文章は 縦960、漫画とイラストは 縦800程度とした)
- データ
- :350dpi/600dpi いずれでも、登録側で縮小してくれる。
- 一行紹介文
- :~128文字
- タグ
- :「巨大娘」「サイズフェチ」「エリザさん」
- ジャンル
- :「巨大娘」
- タイトル
- :
- 紹介文
- :
前提となるB5原稿の画像サイズは以下の通り。
350dpi の場合は 2508 × 3542 px(トンボ込みで 2894 × 4093) 裁ち切り全部入れると 2592 × 3628
600dpi の場合は 4300 × 6072 px(トンボ込みで 4967 × 7017)
絵のサンプル(最大1020 × 1360 )は、以下の手順で作成しました。
- トンボがある場合は、画像→キャンパスサイズの変更→2508 × 3542(600dpiの場合は 4300 × 6072)、中央
- レイヤー→レイヤーをキャンパスに合わせる
- 画像→画像の拡大縮小で縦 800px 程度に縮小する。Lanzcos3方式を用いる。
- ファイル→名前を付けてエクスポート→JPEG/品質90-95% で出力
絵のパッケージ(2枚で 560 × 420)は、以下の手順で作成しました。
- 絵のサンプルと同様に2枚縮小する。ただし 540 × 840 を越えない大きさとする
- irfanView で左右パノラマで2枚を読み込み、半分に縮小して JPEG/品質90% で出力
文章のサンプル化は、以下の手順で行いました。
- dvipdfmx で印刷した内容を Acrobat で横倒しに表示し、画面キャプチャ。
- irfanView で切り出し、縦長に直して縦 960px 程度に縮小し、JPEG/品質90% で出力
文字入れのフォントは、「IPA Pゴシック」と「SF Cartoonist」を使っています。縁取りの方法は以下の通り。
- レイヤを複製(レイヤ窓の下にボタンがある)
- 複製レイヤを右クリックして「不透明部分を選択範囲に」
- 「選択」→「選択範囲の拡大」で5pt拡大
- 「選択」→「境界をぼかす」
- 「編集」→「背景色で塗りつぶす」
- 「選択」→「選択を解除」
目次用のモノクロ淡色化は、色メニューの→着色 から「彩度0、輝度85~90」で変換しました。
転載対策
著作者(または著作権者)として転載物の削除を申請する場合は、基本的には米国のDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に準拠した一定の内容を送る必要があります。言い換えれば、転載物を掲載しているサイトがどこであっても同一の内容で申請できます。
- 削除を要求する記事のURL
- URL を一つ一つコピーしました。
- 1.削除依頼者が著作者として権利行使できる人物であることを示す、物理的または電子的な署名
1. A physical or electronic signature of a person authorized to act on behalf of the owner of the copyright that has been allegedly infringed;
- 署名はハードルが高いので同人誌の奥付画像をメールに添付して送ったところ、対応して貰えました。
- 2. 転載元の著作物を特定する情報
2. Identification of works or materials being infringed;
- 同人誌のタイトルを書きました。
- 3. 転載元の作品が置かれている場所など、著作物を同定するための情報。著作物からの転載であることをサイト管理者が追認できる内容
3. Identification of the material that is claimed to be infringing including information regarding the location of the infringing materials that the copyright owner seeks to have removed, with sufficient detail so that Company is capable of finding and verifying its existence;
- 以下の内容を提示しました。
- 販売サイトのURL
- 転載画像が販売サイトにサンプルとして載っている旨の説明
- 転載画像が販売サイトにサンプルとして載っている漫画の別ページである旨の説明
転載画像とサンプルとの関連が付かない場合は、とりあえず「この本の○ページです」とだけ送って返信を待つのが良いかもしれません。
- 4. 削除依頼者の連絡先。電話番号、住所、可能ならメールアドレス
4. Contact information about the notifier including address, telephone number and, if available, e-mail address;
- ハンドル名とメールアドレスに加え、3. に示した販売サイト→個人サイト→メールアドレス告知ページへと辿る手順を書きましたが、そこまでは必要ないかも。
DMCA 法により、書いた連絡先は侵害相手に通知されることがあるそうです。本名・住所・電話番号の記入は避けた方が賢明でしょう。
- 5. 著作者や代理人などから転載が許可されて「いない」ことの宣誓
5. A statement that the notifier has a good faith belief that the material is not authorized by the copyright owner, its agent, or the law;
- 同人誌の奥付画像を送っていれば、「Copyright reserved と書かれています」で良さそうです。
そうでなくても「反論や誤認があった場合に責任とってね」ということですので、メールの中で宣言するだけでOKでしょう。
- 6. 削除依頼の内容に虚偽が無いこと、そして削除依頼が著作者の意向を受けたものである旨の宣誓
6. A statement made under penalty of perjury that the information provided is accurate and the notifying party is authorized to make the complaint on behalf of the copyright owner.
- メールの中で宣言しました。
4chan.orgに申請した際のメールを添付します。
変更履歴
- 2021-05-12 cdisp-excel.php を更新(セル取得方法を変更)
- 2021-05-10 pLaTex および phpSpreadsheet の項目を更新
- 2015-01-28 初版